NEWS

2025/12/24 NEW

埼玉県内最多の橋梁を抱える加須市で、産学官民が連携した橋梁点検・清掃活動を実施

~持続可能なインフラ維持管理スキーム構築に向けた共同の取り組み~

 土木・建築分野で幅広いエンジニアリングサービスを展開するテクノブリッジNKE株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:田中 宏和)は、埼玉県加須市と日本大学理工学部土木工学科、加須市橋梁清掃隊、ドーピー建設工業株式会社(本社:北海道札幌市中央区、代表取締役社長:八木橋 浩隆)、株式会社建設調査コンサルタント(本社:東京都練馬区、代表取締役:定塚 賢次朗)と連携し、加須市内の橋梁を対象とした簡易点検および清掃活動を実施しました。

 当社は、地域インフラが抱える課題を踏まえながら、持続可能な維持管理のあり方を模索していく方針です。今回の活動で得られた知見も一つの手がかりとし、全国で進むインフラ老朽化問題に向き合う取り組みに活かしていきます。

 近年、全国の地方自治体では、橋梁や道路をはじめとするインフラの老朽化が進む一方で、人員・予算の制約が重なり、維持管理の効率化が大きな課題となっています。加須市も例外ではなく、市内に1,095橋と埼玉県内最多の橋梁を管理しており、人口規模に対して管理負担の大きい地域です。 

 当社顧問である日本大学理工学部土木工学科の関文夫教授は、9年にわたり加須市の橋梁調査・モニタリングに携わり、維持管理支援を継続してきました。当社も、地域が抱える課題を踏まえ、民間企業の立場から持続可能な維持管理モデルの検討を進めています。

 今回の取り組みでは、加須市内の50橋を対象に、学生が安全に確認できる範囲の橋面上の付帯部分(舗装、縁石、高欄、排水装置など)について、簡易点検および清掃活動を行いました。点検は、国土交通省が定める「道路橋定期点検要領」を参考に、日大理工学部が策定した独自の点検要領に基づいて実施。段差・ひび割れ・腐食・詰まりなど、日常点検レベルで確認可能な項目を中心に、橋梁の現状を記録しました。清掃活動では、三角ホー、草刈り鎌、ほうき等の手工具を用いて、橋面に堆積した土砂・苔泥・雑草・排水溝の堆積物を除去しました。これにより、排水機能の改善や劣化抑制、通行空間の確保といった効果が期待されます。これらの結果は、変状位置図、写真、清掃成果量(土嚢数・ごみ重量など)として整理し、今後の維持管理に活用できる形で取りまとめました。

■活動概要

■今後の展望

 本活動は、産学官民が連携して地域インフラの維持管理を支える仕組みづくりを目指す取り組みの一環です。現場で得られた知見を活かしながら、持続可能な維持管理のあり方について検討を深め、社会全体のインフラ老朽化問題の解決に貢献できるよう取り組みを進めてまいります。

TOP